たくさんのサヨウナラ。
アナタとたくさん共有した時間とか笑いとか涙とか
アナタと繋がりたくて待ちつかれて朝を迎えた日とか
アナタを忘れたくてわざと聞こえないふりした夜とか
アナタの気持ちを忘れたくなくて消せなかった言葉とか
たくさんの思い出がつまった小さなツールがなくなった。
以前の私なら思い出をかき集めようとしたに違いないのだけど、
今の私はもうその努力をしようとしない。
私には私の。アナタにはアナタの人生があるから。
私の指はアナタの番号をいつの間にか忘れたよ。
秋が嫌いだったり
雨が嫌いだったり
そこは昔とはちっとも変わらないけど
それでももう大丈夫。
そんな自分を含めて自分だって思えるようになったから。
そんな事を思いながらアナタと出会った街を歩いたよ。
きっとアナタに出会った頃と同じような笑顔で。